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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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アナトール・フランス Anatole France『少年少女』Nos Enfants


『少年少女』Nos Enfants
訳:三好達治
岩波文庫
平成19年1月7日読了
子供向けにしては難しく思えたのだが、発表当時としては普通だったのだろうか?
むしろ幼少時の感受性を失った世代こそ適している気がしました。そう言っても大人と言う訳ではなく中学生以上かもしれませんが。
どれも短いので時々読み返してみると良いかもしれません。子どもと遊ぶ前とか、子どもがいらっしゃる方とかにお勧めかも?
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G.M.フォードG.M.Ford『黒い河』Black River


『黒い河』Black River
訳:三川基好
新潮文庫
平成21年6月16日読了
やはり飽きさせず読ませはするのですがソコまでですかね、個人的な趣味になりますが。
まず前作に対して文句を言いつつ本書を手に取った理由を書くと、裏表紙の紹介で触れられているネタが僕のツボだったから。病院の手抜き工事による崩壊事故とその死傷事件の裁判なんて、耐震偽装騒ぎの頃なら巷でかなり話題になったんじゃないですかね…発表との時期はどうなんだろう?
また前作の連続強姦殺人云々に比較して、センセーショナルに過ぎないのも良いかと。
ただ前作に比べるとマシになったとはいえ人物描写が不充分で、ノッペラボウが何人か居るのが惜しい。大体前作でKGBに殺人訓練を受けたようなコトを言っている割にその見せ場が無く、またその実力も怪しく思えたりします。護身用に射撃だけは一通り、なんて程度で良かったんじゃないですかね。
また事件に関してもスッキリしない。
いや終わり方がどうとか言うのではなく、読ませ方がスッキリしません。読んでいてピン!とピースがはまり、「おぉっ」とスパートがかかる場面が有っても良かろうに、その手のサービス精神はなく訳知り顔に省略して済ませてしまいます。
おかげで今ひとつ乗り切れない。
ところでこのシリーズの中で本書だけ絶版らしいのですがナンでなんですかね?前作との時間軸のズレについては解説でも触れられているのですが、むしろ自作以降との整合性が問題のような予感がするんですけどね。

G.M.フォードG.M.Ford『憤怒』Fury


『憤怒』Fury
訳:三川基好
新潮文庫
平成21年6月6日読了
まず最初に断言してしまうと裏表紙にある「推測不能、純度100%の時限爆弾サスペンス」ってのは大嘘です。
巷を恐怖のドン底に叩き込んだ連続レイプ殺人事件で死刑判決を受けた悪党は無罪ではないか?冤罪を確信した主人公は真犯人を探し始めるが、死刑執行まで残された時間は僅か6日だった…と言うのが始まりですが、残念ながら先は読めます。
裏表紙も余計なコトを書き過ぎているのですが、なにより読者に考える余裕を与え過ぎており仕舞には判ったから早く先を言えよ!と作者に一発かましたくなりました。
このテンポの悪さは致命的で、仮に先が判っても楽しめる可能性は有る筈なのにソレすら放棄した形になっています(僕は作者と知恵比べを喜ぶタイプの読者ではないのですが、それでも判ってしまった)。
残り時間が刻々と減って行くコトに対する緊迫感が皆無に感じられるんですよ。
また人物描写が不足していてイマイチ登場人物の顔が見えてきません。特に主人公について某俳優に似ている…だけじゃねぇ?例え他の登場人物の印象とはいえ作者が他に書いていなければ決定的であり、以降主人公がその俳優のイメージから外れる言動をする度に違和感を覚えるんですよね。
また主人公の過去について凄く雑に触れていますが、コレってシリーズが進んでからならば許されるのでしょうが、1作目からやられるとチョイとなぁ?
飽きさせないだけマシと言ってはキツ過ぎかしらん。

G.M.フォードG.M.Ford『白骨』A Blind Eye


『白骨』A Blind Eye
訳:三川基好
新潮文庫
平成21年6月22日読了
冒頭から危機にある主人公…は良いが、彼が何故そういう状態に陥ったのかという説明が雑の極み。章を会話から始めるという手法もワンパターンになっており飽きてしまいます。
たまにやるからこそ、だと思うんですがね。
またテーマと言えるようなモノを加えている辺りを評価する向きも有るようですが、僕として否定的です。どっち付かずなんですよね。
訴えたいテーマをより広く伝える為に娯楽の体裁をとるのか、または娯楽の隠し味に苦いテーマを使うのかが中途半端。
もっとも全てにおいてそうなんですがね。
脇役の描き込みも、仕掛けの処理も。ゴチャゴチャ詰め込み過ぎでバラバラです。印象的なシーンになるべき場面も、直前のタメの無さで流れてしまいます。
もっと面白い作品になる筈なんですがねぇ…?それでも上達はしてるかな、と偉そうに?

G.M.フォードG.M.Ford『毒魔』Red Tide


『毒魔』Red Tide
訳:三川基好
新潮文庫
平成21年8月1日読了
とにかくシリーズ最低作、読むに値しません。また続編が訳出されても縁切りです。
どこかで見たような、読んだような話を繋ぎ合わせてでっち上げて来た本シリーズですが、ここに至って万策尽きた感じです。特に頭の1/3がグダグダの垂れ流し。更に前半が延々と発端なので退屈の極み、そりゃ後半は速くなるよなぁ…とグッタリです。
前作同様にテーマのようなモノがチラチラと触れられてますが、コレも単なる娯楽のままでは終わらないぞ、という向上心というより、見栄にしか思えないんですよね。
なにより犯人たちを描き込んでいないのが最大の敗因で、それ故に全てが取って付けたようになっています。
最大の疑問はアメリカには編集者が居ないのか?というコトです。まさかコレで納得、満足じゃないよね???

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