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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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アーロン・エルキンズAaron Elkins『原子の骨』Uneasy Relations


『原始の骨』Uneasy Relations
訳:嵯峨静江
ハヤカワ文庫
平成24年10月16日読了
アッサリと犯人が判った。加えて以前は新鮮に感じられた学術的蘊蓄も薄れ、売りの一つだった贅沢な旅情すら香りもせず、果たして惰性で書いているのではないか?
正直もう僕の中ではオシマイです、別のも手に取りますまい。
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井伏鱒二『珍品堂主人』


『珍品堂主人』
中公文庫
平成24年7月27日読了
これでも文学少年でしたからご多分に漏れず太宰なぞ読んだものですが、その頃の僕にとって井伏鱒二と言うと太宰を世話しては裏切られていた爺さんでした。いやそれもそうらしいという程度です。
それが大人になって作品を読んでみたらこんなに面白かったのかと驚いた訳です。ちょうど同窓会で再会してみたら学生時代は地味で陰気に思っていた女の子が、艶っぽい良い年増になっていたようなもんだ。もっとも同窓会になんか縁は無いが。
…などと下手な模倣をしつつ絶賛してみましたが、実際その通りに面白い。語り口が絶妙で骨董についても判ったような気にさせるんだから怖い。小沢昭一の朗読で聴いてみたいなぁ。
話としては人生を遊ぶ主人公が、器用貧乏と評されるママに実務的な連中に利用され、一時の夢を見る…だけ。しかしその辺りが絶妙たる所以で、精魂込めて軌道に乗せた事業から追い出された割に人生に絶望しきっていないのが良いんですよね。ま、仕方無ぇなぁというのがね。
こういう姿勢も“有り”だよね、と…と思うのも既にオッサンだからかなぁ。

コーネル・ウールリッチ Cornel Woolrich『夜の闇の中へ』Into the Night


『夜の闇の中へ』Into the Night
補綴:ローレンス・ブロックLawrence Block
訳:稲葉明雄
ハヤカワ・ミステリ文庫
平成23年4月16日読了
一読してなるほど“夜の詩人”なのだなぁと納得。闇の中に花の香りが漂ってきそうな描写は見事。また(僕の目が節穴なだけかもしれませんが)未完成の作品を完成させたブロックの筆跡も目立たず読み易いです。
ただ結末はやはり解説者の推測するような「やや下向き」な方が相応しく思えました。もっともブロックによるウールリッチへの愛情表現、手向けの花であると考えれば甘さも切なく受け入れられますが。

スチュアート・ウッズStuart C. Woods『囚人捜査官』Heat


『囚人捜査官』Heat
訳:峰村利哉
角川文庫
平成21年8月14日読了
ウォルター・ヒル監督の作品を文字で観ているような、ゴリゴリとした展開は…いや、面白いとは言い切れないなぁ。徹頭徹尾同じペースでグリグリというのも嫌いではないのですが、文庫一冊となると長過ぎます。
まずハラハラはさせれてもそれ以上には進みません。予期せぬトラブルで窮地に追い込まれたり、計画を変更したり…という展開が無い。やってくれそうなトコまでは行くのですが、寸止めばかりです。
設定からしてやり辛いのは判りますが、他に読者にも伏せた主人公の計画や行動目的も無いってのはなぁ。
せめてハラハラを上手く煽ってくれれば良いのですが、前述の通り緩急が無いので食い足りない。もう少しで良いのでメリハリが有ればなぁ。
ところで裏表紙の紹介に「職人作家」とありますが、どういう意味なんですかね?金銭を得る職業としての作家なんだから職人の一種だろうし、読者の期待に応えるというのも当然だろうし…判らないなぁ。
例え先が読めるような斬新さの無いストーリーでも、ツボを外さず一応の満足を与えられてこその、職人作家だと思うんですがね。

スチュアート・ウッズStuart C. Woods『草の根』Grass Roots


『草の根』Grass Roots
訳:矢野浩三郎
文集文庫
平成22年2月8日読了
知る人も多く評価も高い『警察署長』の続編かと思い読みましたが、ぜんぜん別物でした。
もちろん僕が勝手にそう思い込んでいただけですが、本書の主人公は『警察署長』の初代の孫であり、両方に共通して出てくる要素も有るとなれば早合点とばかり責められる言われもないかな、と自己弁護。
確かに主たる舞台の一つはデラノですし、『警察署長』では若手だったビリー・リーが引退した大物として登場したりします。
でもそれだけ。
根本的な違いは『警察署長』がシッカリとした小説だったのに対し、本作は断片の寄せ集めの印象が強い点でしょう。複数の筋立てが並行して進み、やがて大きなうねりとなって読者を一気に結末へと押し流す…のが狙いなのは判るのですが、完全に失敗しています。個々のエピソードが浅くて散漫ですし、不必要なサービスにはウンザリしました。
完全に種明かしをしない仕掛けが有ったのにはニヤリとしましたが、他はなぁ。
【関連作品】
『警察署長』コチラに惹かれて本書を読んだのですがね、いやぁ………。

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