
『囚人捜査官』Heat
訳:峰村利哉
角川文庫
平成21年8月14日読了
ウォルター・ヒル監督の作品を文字で観ているような、ゴリゴリとした展開は…いや、面白いとは言い切れないなぁ。徹頭徹尾同じペースでグリグリというのも嫌いではないのですが、文庫一冊となると長過ぎます。
まずハラハラはさせれてもそれ以上には進みません。予期せぬトラブルで窮地に追い込まれたり、計画を変更したり…という展開が無い。やってくれそうなトコまでは行くのですが、寸止めばかりです。
設定からしてやり辛いのは判りますが、他に読者にも伏せた主人公の計画や行動目的も無いってのはなぁ。
せめてハラハラを上手く煽ってくれれば良いのですが、前述の通り緩急が無いので食い足りない。もう少しで良いのでメリハリが有ればなぁ。
ところで裏表紙の紹介に「職人作家」とありますが、どういう意味なんですかね?金銭を得る職業としての作家なんだから職人の一種だろうし、読者の期待に応えるというのも当然だろうし…判らないなぁ。
例え先が読めるような斬新さの無いストーリーでも、ツボを外さず一応の満足を与えられてこその、職人作家だと思うんですがね。
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