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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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島崎藤村『夜明け前』


『夜明け前』第一・二部(全四冊)
島崎藤村
新潮文庫
平成19年2月2日読了
やっとの思いで読み終わったのですが、コレを文学史に残る傑作と言われても信じらないですね。
とにかく文体がこなれておらず下手糞に思えたし、なによりテンポが悪く読み辛い。また登場人物はまるで人形のようで顔が無い、訴えたいコトは有るのでしょうが伝わらない、歴史を語ろうという気力が有るのかも判らない、とにかく僕にとってはダメダメでした。
さすがにラストだけは美しいのですが、その為に付き合わされるには長過ぎます。
主人公が精神的に追い詰められていく…と点だけでも二葉亭四迷の『浮雲』には遠く及びません。
【関連作品】
『戯曲 夜明け前』村山知義
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島田一男『江戸上方 同心双六』


『江戸上方 同心双六』
春陽堂文庫
平成24年1月28日読了
面白いけどツマラナい、ツマラナいけど、面白い。
上方を荒らした盗賊一味を追って大阪西町奉行所の同心が手下を連れて江戸へ、南町奉行所の同心と協力して捜査にあたる…という設定に惹かれたのですが完全に裏切られました。解決しないどころか進捗もほとんど無し。主役の一人が大怪我を負いますがその場面は省略されており、一味との対決を(作者が)放棄しているとしか思えません。
一方で個別のエピソードも微妙で面白いのは面白いのですが、雑と言えば雑。同心がご都合主義に時々無能になるのはどうなんだか?
全話に色欲が絡みつつモロの描写は無い。一方で刺青を彫る為に女の全裸が出て来ます。なんか昔の時代劇を見るような感じでした…って、読後感もそれに似てるなぁ。

(何分にも初出が判らないんで対象読者やら執筆時期からの推測が出来ないのです)

柴田錬三郎『江戸群盗伝』


『江戸群盗伝』
柴田錬三郎
新潮文庫
平成22年11月24日読了
意外やトンだB級で、そりゃねぇだろう?と言う展開には参った。退屈させない辺りはさすがだが(偉そうだなぁ)、それにしても荒唐無稽かつラストはムチャじゃないのかと思えるのだが。
執筆された時代の雰囲気のようなものも有るんですかね、昭和29年辺りと言うと…?さて。

芝木好子『湯葉・隅田川』


『湯葉・隅田川』
新潮文庫
平成24年5月8日読了
粗筋を紹介すれば平凡でもあり文章にも特に華麗さがある訳でもない…のですが、滅法面白かった。
ドコが…と説明するのが難しいながらそれでも惹き付けられる作品に時々出会いますが、本書もまさにそれです。あえて言えば往時の東京風俗と、そこに生きる人たちがしっかりと過不足なく描写されている点でしょうか?
以前に山崎豊子の船場モノ(とは勝手に命名「女系家族」「ぼんち」など)を外国風俗を覗くような興味をもって楽しんだものだが、本書では明治末と昭和初の東京のアルバムを開くようで懐かしく思った…僕はそこまで爺ではないですが。
お薦めとは思いますが、相手を選ぶかなぁ。

ネビル・シュート Nevil Shute『パイド・パイパー 自由への越境』Pied Piper


『パイド・パイパー 自由への越境』Pied Piper
訳:池央耿

創元推理文庫
平成23年4月28日読了
じんわりと心に沁みる良い話でした。勝手な想像ですが作者の人柄がしのばれますね。敵味方を画一的に描くのでなく次々と迫る困難にも難儀なことよと応ずるのは主人公を年寄りにした成果でしょう。もちろん甘いだけでなく戦争の残虐さも描かれています(爆発シーンなぞより効果的に)。
しかし一番驚嘆すべきは1942年の執筆と言うコトで、いやはや大戦初期によくそんな…と思いましたが、あの結末の雰囲気は逆に当時だからこそという気がしなくもありません。
それにしても表紙の素晴らしいコト、東京創元社の装幀室は良い仕事しているなぁ。

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