
『花落ちる 智将・明智光秀』
新潮文庫
平成19年12月10日読了
本能寺の変と言うと、長年続いた信長の仕打ちにトチ狂った光秀が“キレテヤッチャッタ”という程度の認識しかなかったのですが(不勉強だなぁ)、せざるを得ない程に追い詰められていたのだなぁと改めて感じました。
信長のイメージもまた変りました、いや酷いもんですなぁ。「曲折の章」の冒頭で人物像に触れていますが、時代を超越した合理的な精神の持ち主云々は後付だというのは成る程と思いました。
いや小説で学んだつもりになっても拙いでしょうが。
構成の点で惜しむらくは架空の人物である助四郎の視点から光秀を描く…のなら徹底して欲しかった気がしなくも有りません。傍観者として扱った方が読み手としては良かったかと思われます。ラストもスッキリしたろうし。
これで信長を主人公にした作品を読んだらまた意見が変るんだろうけど…。
【関連作品】
・合わせて読んだ同時代を描いた作品はコチラ
『反逆』遠藤周作
→松永久秀、荒木村重、明智光秀と続く信長への反逆の歴史と秀吉の“天下取り”まで。
『秀吉と武吉 目を上げれば海』城山三郎
→前掲書では背景でしかなかった毛利方の様子が描かれています。本能寺以前から関が原の合戦まで。
『信長と秀吉と家康』池波正太郎
→ちょいと古臭いですが一応タイトルの通り三人について纏めています。
『逆軍の旗』藤沢周平
→光秀を生身の人間として描き、そのアヤフヤさが非常にリアルでした。