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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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T.セバスチャンTim Sebastian『モスクワから消えたスパイ』The Spy In Question


『モスクワから消えたスパイ』The Spy In Question
訳:笹野洋子
講談社文庫
平成22年3月12日読了
不思議に面白い作品でしたが、どう説明すれば良いのやら?
最初に登場人物が次から次へと現れて手に余りそうになるのですが、彼らが次第に整理されていく過程には驚かされます。その方法はある意味で贅沢、一方で情け容赦がありません。
物語はモスクワに於ける英露のスパイ狩りと言えば適切でしょうか?両国の情報部の他にユダヤ人による反体制派地下組織なども出て来て興味深く、またクレムリン内の権力闘争も垣間見られかなり多層的です。
更に複雑なのは読者に補足説明がなされていないナニかが進行しているかのような描写が有る点で、僕の読みが浅いのかもしれませんが様々な解釈が可能な仕組みになっています。
ただそれが単純に僕がダラダラ読んだから判っていないだけなのか、作者の意図した通りなのか、はたまたマグレに過ぎないのか…その辺りが不思議な印象の元かな、と。
面白いんですけどね、作者の評価は他も読まないとナンとも言えませんなぁ。
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ザミャーチンYevgeny Ivanovich Zamyatin『われら』Мы


『われら』Мы
訳:川端香男里
岩波文庫
平成21年11月7日読了
一世紀近く昔の作品ながらまるで古さを感じさせないのは訳の良さも有るのでしょうが、やはり作品の力でしょう。
読んでいて自然と視覚的イメージが湧いて来るのは、かなり久し振りの経験でした。
CGを駆使すればかなり面白く映画化出来ると思うんだけどなぁ(個人的に希望するのはPetShopBoysの「Go West」のイメージ)。
音の色を云々したりと文学かぶれの文芸青年が模倣しそうな文章ですが、難しいんだろうなぁ?クスリをキメた作家たちのように訳の判らない面白さではなく、ちゃんと判りつつですから。
ラストがまたなんとも…そりゃソヴィエトが怒るよ?と。

佐藤雅美『殺された道案内 八州廻り桑山十兵衛』


『殺された道案内 八州廻り桑山十兵衛』
文春文庫
平成19年3月29日読了
連作としての縦糸に囚われてか終盤は個々の作品としての横糸が切れてしまっていた。特に最後の2話など初出一覧によると4ヶ月も空いているのだが、読者としてはどうなんですかね?我慢強いなぁ。
最初は単発のつもりだったのに意外と好評で続編を依頼され青息吐息で…というのは穿ち過ぎか?

佐藤雅美『八州廻り桑山十兵衛』


『八州廻り桑山十兵衛』
文春文庫
平成19年3月20日読了
僕には主人公が今ひとつハッキリと存在しなかった。ちょっとした挿話の一つも有れば別なんですが、いきなり「皆様ご存知!」と見得を切られたようで付いて行けなかった。
また描写についてもカメラをもう少し近付くか遠ざかるかしていた方が良かったかと?

里見弴『極楽とんぼ 他一篇』


『極楽とんぼ 他一篇』
岩波文庫
平成24年2月28日読了
いやはやナントモ呑気な話と言えば言えます、しかしなぁ…本人としては不本意かもしれませんがね。
好きこそものの上手なれ、とは言いますが本編の主人公は“その道”の才能ばかりで社会人としてはサイテーと言えましょう。少なくとも自分の組織で部下には絶対にしたくないし、長としても仰ぎたくない。同僚としても迷惑。ただし友達に一人くらいいても我慢出来るかもしれません、むしろ彩として楽しいかも。
平たく言えば読んでも仕方が無い、なんで小説にしたのだろう(しかも岩波文庫がだぜ?)と言いたくなる方も多いであろう作品なんですが何故か面白い。ついつい頁をめくってしまうのは話芸の見事さか、それとも主人公に何故か惹かれてしまうからか…そう考えると作者の凄さが判ります。僕が今更言うのもアレですが。
同時収録の「かね」も妙な話で父親の言う“これ(結構な金額の遺産)を元にひと仕事してみろ”から、どうして主人公は盗みを選ぶやら?
その行動は僕としては理解出来ないのですが、主人公の行動としては納得させられてしまうという不思議さは、やはり作者の凄さと言いますか。

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