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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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W.M.ゴロヴニン『日本幽囚記』


『日本幽囚記』全三巻
訳:井上満
岩波文庫
平成18年11月1日読了
外国人による幕末から明治にかけての日本見聞記が好きでアレコレ読んでいます。本書も同様の理由から手に取ったのですが、期待以上の面白さでした。
著者は帝政ロシアの海軍士官。19世紀初頭に蝦夷地で日本側の捕虜となってしまいますが、本書はその事件の発端から解決までを描いています。
「もし日本人が西洋の文明を取り入れてその気になりでもしたら、東アジアに動乱が起きるだろう」とは卓見で、不自由な捕虜生活の中でこんな分析が出来るとは…と驚かせられます。
もっとも一方で「(日本人の番卒は)白人と黒人が同じ2人の祖先から誕生したなんて信じられませんなと言っている」などと言う件には19世紀のキリスト教徒が感じられてコレはコレで興味深いのですが。
“文明人から見た未開な社会の観察記録”を野蛮人と言われる立場から読めるというのも興味深い経験ではないでしょうか(時々腹に据えかねる描写の有りますが)?
【関連作品】
『菜の花の沖』司馬遼太郎
『私残記 大村治五平に拠るエトロフ島事件』森荘已池
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マイケル・コナリーMichaelConnerly『ザ・ポエット』The Poet


『ザ・ポエット』全2冊The Poet
訳:古沢嘉通
扶桑社ミステリー
平成21年10月8日読了
一言で言うと導入部が上手い。
兄の死に取り乱した主人公のモノローグで始まるのですが、それが丁寧かつシッカリと描かれているのでやや長めでもそう感じません(むしろ適切な分量です)。またそのおかげで物語に入り込めるので、中盤以降の展開の速さがよりスリリングに楽しめます。
終盤に入り読者の意表を突こうとし過ぎてか構成が破綻していなくも無いのですが、多少のムチャや説明不足もギリギリで許せるのはドップリと引き摺り込まれているからでしょう。
そういう意味では創作講座の手本に出来るんじゃないでしょうか…誰かさんのと違って。

ウィルキー・コリンズWilkie Collins『夢の女・恐怖のベッド 他六篇』


『夢の女・恐怖のベッド 他六篇』
訳:中島賢二
岩波文庫
平成21年3月28日読了
全くの無知でお恥ずかしい限りですが、著者はディケンズと同時代の人気作家だそうで、推理小説の太祖とも言える存在だそうです。そう言われてみれば確かにソレらしい仕掛けは有りますが、謎解きとかスリルなどが盛り込まれているという程度で今日の推理小説を期待してはいけないでしょう。
まぁ期待して読むヒトも少ないでしょうが。
かく言う僕自身が推理小説の愛好者ではないので、むしろこの程度の方が読み易くて良かったです。全体としては他愛も無い粗筋ばかりなのですが、それでも読めてしまうのは多分僕が古い小説を好むからでしょう。
ただ表題作の『夢の女』は怖かったなぁ…嫁姑に絡むのですが、夢は夢でも悪夢です。
【関連作品】
『人間の絆』
特に関連が有る訳でもないのですが、人生の織物に例え禍福の出来事をその模様である…としているのが共通で面白く思いました。
まさかモームがパクったんじゃないよね、と小さいことを言ってみたりして。

ウィルキー・コリンズWilkie Collins『月長石』Moonstone


『月長石』Moonstone
訳:中村能三
創元推理文庫
平成23年1月27日読了
久々に眠いのを押して読む本に出会いました。
19世紀半ばのイギリスが舞台の推理小説ですが、所謂推理小説ではありません。令嬢の誕生日に遺贈されたダイヤモンドの盗難事件が主たるテーマでは有るのですがその事件に絡む様々な登場人物たちがまた興味深く、謎解き一辺倒の知恵比べモノとは違います。
密室トリックやら用意周到な犯人と名探偵との知恵比べの類が好きな方には果たして不満でしょうが、小説としては非常に面白い…んですが、やや描写がくどいので少々とっつきにくくも有りますが。もっとも書かれたのも19世紀ですから。
とにかく面白く読みましたが、他人にはお勧めし辛いのも確かです。なにしろ長いんで。

ゴーゴリNikolai Vasilievich GogolНиколай ВасильевичГоголь『肖像画・馬車』


『肖像画・馬車』
訳:平井肇
岩波文庫(昭和13年6月15日第三刷)
平成19年4月12日読了
以前より本を読んでいて参考になる箇所には後日読み返せるよう、そのページに付箋を挟むようにしています。もっとも滅多にそんなコトはしないのですが、『肖像画』では短編なのに3箇所にも挟んでしまいました。
備忘を兼ねて皆様に紹介がてらココに転記しようかとも思ったのですが、後日玩味熟読して多少とも身に付いてからにしたいと思います。中途半端な理解の現状でソレをしたら忘れてしまいそうなので。
全体的にアッサリと描かれている感じで読み易く、お薦めです。話も面白いですし。こういう本が古書店で運良く見付けられるなんて幸せとしか言い様が有りません。

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