
『牙―江夏豊とその時代―』
講談社文庫
平成19年7月25日読了
所謂典型的な「団塊本」で期待はずれ。
まず江夏豊が何者かが判らない。
絶対的な投手だったのは誰も否定しないが、違う時代の比較対象が松坂だけってのは不公平ではないか?例えば金田正一などと比較してどうなのかと先輩世代の意見を聞いていないので残念ながら身贔屓の印象しか与えられない。コレって逆効果でしょうに。
また人間江夏の“体温”が感じられず証言者たちの顔も見えない。
「読者にとっては蛇足かもしれないが…」と言いつつ自分について書いている部分も有るのだが、自分の都合の良いように摘んでいるので中途半端で非常に邪魔である。むしろ当時の自分が江夏をどう観ていたのかなど書き込んでいれば、共感にしろ反発にしろコチラも感じるところが有った筈だが、逃げている。
全体的に熱の感じられない一冊。