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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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宮部みゆき『火車』


『火車』
新潮文庫
平成18年11月20日読了
サラ金に関しては勉強し過ぎで鬱陶しい反面、野球に関しては無知も甚だしくバランスが悪い。登場人物全てに関して言うと書き込みが甘い。総じて不満。
※言葉遣いが他と比べてゾンザイですが、乗り気ではないのに断れず読んだ…という状況の反映です。ただし不満であると言う評価は変わりません。
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ミステリー文学資料館 幻の探偵雑誌3『シュピオ』傑作選


幻の探偵雑誌3『シュピオ』傑作選 ミステリー文学資料館・編
光文社文庫
平成19年9月6日読了
ホントに傑作選なのかね?と思う品揃えで、特に全ページ数の6割近くを占める長編にいたっては頭デッカチの同人誌だってもっとマシだろうと思えた程でした。期待の海野十三は創作メモのようだし、コレで傑作ならば他は推して知るべしかと?
ただし全て下らないかと言うとそうではなく、『柿の木』は二十歳前後の女性の作とは思えない面白さですし(探偵モノかと言うと大いに疑問ですが)、サゲを工夫してパタパタと完成させる作品も有り。なにより連作はバトンが引き継がれる度に構成がドンドン崩壊していく様が見ものです…性格が悪いなぁ。
いずれにせよ買って読む程ではないのではないか?と言う営業妨害的な締め括りをせざるを得ないんですが。

ミステリー文学資料館 幻の探偵雑誌1『ぷろふぃる』


幻の探偵雑誌1『ぷろふぃる』傑作選ミステリー文学資料館・編
光文社文庫
平成19年8月17日読了
それほど推理小説や探偵小説が好きな訳ではないのですが、“時代を読む”というつもりで復刻版の類をよく読んでいます。
本書も同様で、更に名前は知っているけれど特別作品集を買って読む程の興味は無い作家の作品がアレコレと楽しめるので重宝(と言うのか?)しています。
角田喜久雄「蛇男」夢野久作「木魂(すだま)」海野十三「不思議なる空間断層」などを堪能しました。
ただこれらは探偵小説なのかどうか…「木魂」なんか探偵どころか捜査機関の類すら出て来ないので、謎解き作品集を期待するとハズレではないかと思われます。

水上勉『銀の庭』


『銀の庭』
角川文庫平成19年12月14日読了
京都のお寺さんの“内幕モノ”ってんでもっとアザトイどろどろした内容を想像していたのですが意外にも美しいのでビックリしました。内容は色と欲の絡んだ酷い話なんですが、生臭くないのは描写によるのでしょう。シッカリとした美しい情景描写と抑制された演出(というと映画みたいですが)が素っ気無いくらいに淡々とした作品に緊張感をもたらしています。
作品は今読むと(過去の話なので)宙ぶらりんな感じで終わるのですが、事件の顛末を描くと言うよりも主人公家族の観察記として読めば一区切りかなと。
ちなみに偶然読み始める直前に銀閣寺の紹介を観たのですが、コレが大正解。もちろん舞台は銀閣寺ではないのですが、想像するのに多いに役に立ちました。

水上勉『雁の寺・越前竹人形』


『雁の寺・越前竹人形』
新潮文庫
平成23年12月6日読了
「雁の寺」は屈折した人間の心理を描く文学作品であろうと読み始めたら、最後はいきなりミステリーになって終わり…しかし始まりの不気味さは残ります。まぁ全体にヌメヌメとしたそれでいて干からびたような怖さが漂っているのですが。
覗きこみたい登場人物の内面について作者は別の視点から観察しているだけなのですが、解説によると作者にとって生々し過ぎたからではないかというのですがね。確かにドロドロし過ぎているのもなぁ。
「越前竹人形」は泣かせるが今時はウケないかしらん?大正時代が舞台だからといって過去の話とは限らないんだがなぁ…現代版にも脚色出来ようし、なにより悪い奴ほどよく眠るのは昔の話では有りますまい(その映画が既に昭和なのですが)。
それにしても情景描写の見事さや台詞の珍しさは楽しく、ちょっとした(外国)旅行をしている気分ですね…国内だけど。

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