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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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パット・マガーPat McGerr『探偵を探せ!』Catch me if you can


『探偵を探せ!』Catch me if you can
訳:井上一夫
創元推理文庫
平成25年2月19日読了
出だしは潔く好感が持てる。そしてラストはヒッチコックのようで面白い…が、そこだけ。
夫殺しの主人公が、雪に閉ざされた山荘で夫の呼んだ正体不明の探偵をつきとめようとする設定は期待させるのだが残念な出来でした。
パズルとしても楽しめないと言うナントモ…。
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S.モームWilliam Somerset Maugham『手紙』


『手紙』
訳:西村孝次
角川文庫
平成25年1月26日読了
「手紙」と「環境の力」の2編からなる作品集ですが、いずれも素晴らしくどちらを表題作にしたか迷ったろうなと。
前者は推理小説のような展開も楽しめるが、むしろ後者の絶望的な緊張感の方が印象に残った。
それにしても久々に小説を読んだ気分です。
映画や舞台、その他の表現形式ではここまでは読み取れないかなと。人物造形も深いですしね。
また熱帯の重たい湿度が見事で心乱されます。

ウィリアム・モールWilliam Mole『ハマースミスのうじ虫』The Hammersmith Maggot


『ハマースミスのうじ虫』The Hammersmith Maggot
訳:霜島義明
創元推理文庫
平成24年12月20日読了
なんとも不思議な作品で、面白いと断言し辛い…面白いんですけどね。
発端は文句なく面白いのですが、そこからが微妙。
まず容疑者を炙り出すのが簡単に思われ拍子抜けします。主人公が安全過ぎるのも残念で、読者をハラハラさせるチャンスを放棄しているかと。
そして最後の対決も“人権派弁護士”が舌なめずりするであろう手段です。
ただ作者の書きたかったであろう点を推測するに、それらは枝葉末節なのでしょう。
個人的には恵まれた環境に生まれ育った主人公が、そうではない犯人を調べていくウチに自分たちの階層への憧れが動機の一つであると知る展開は、作者にも似たような経験が有ったろうと推測されて興味深い。
もっとも作者自身が自分の上下いずれを見てかは判りませんが。
エピローグに当たる最後の2ページが絶妙な余韻を残します。
ヒッチコックが映画化したらと思いながら読みましたが、彼だったらこのラストは無いかなと(むしろ映画『冷血』のラストシーンが浮かびました)。

宮本昌孝『夏雲あがれ』


『夏雲あがれ』上下巻
集英社文庫
平成24年12月20日読了
各所に仕掛けが有り最後まで面白く読んだ。
面白く読んだが不満も残る。
まず「…する○○であった」を連発するのは如何なものか?
ギャグ漫画やコントのオチのようでもあり、あまりにしつこいのでイライラさせられる。
また展開に緩急は付けられてはいるものの、終盤に近付くにつれて駆け足になるのも惜しい。
ペースを上げたというより、慌てているだけにしか見えない。
全体的にやりすぎであり、カバーの紹介で大団円と言うものの纏まってはいないのではないか?
続編が有るならいざ知らず、エピローグの一つも付けるのが付き合った読者への挨拶だと思うがなぁ。
もっとも前作では合っていた青臭さが今回は育ち損ねに感じられなくもなく、それが更に…と思うと躊躇われますが。
個人的にはちゃらんぽらんな次兄の助次郎が好ましく、彼を主人公にした短編を読みたいところです。ああ見えて実は、なんて仕掛け抜きで。

ミステリー文学資料館『幻の探偵雑誌2「探偵趣味」傑作選』


ミステリー文学資料館・編『幻の探偵雑誌2「探偵趣味」傑作選』
光文社文庫
平成24年11月21日読了
傑作選の言葉を信じると少々困惑します。これが傑作なのか、またはこの程度がこの雑誌のベストなのか(多分そうでしょうが)と。
しかし楽しみ方のポイントとしては時代を味わうコトに有るのだと考えれば楽しい一冊になります。
当時まだ新しく固定された枠組みの無かったであろう勃興期の探偵小説を、作家と読者が熱中していじり倒している同人誌…というのが僕の印象で、本書はその残滓とでも言うべき存在なんではありますまいか。
詳細不明の作家紹介なんて味わい深いよなぁ。

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