
『山手樹一郎長編時代小説全集28 春秋あばれ獅子』
春陽堂
平成24年3月15日読了
冒頭からしばらくは甘ったるく、意外な気がした。加えて同じ話の繰り返しがくどく疲れる…登場人物による他者への説明を省略しないて毎回喋らせるんだからたまらない。
粗筋だけ言えばロマンスの味付けされたサスペンスになるのだが、一方で作品紹介(もちろん作者の責任ではないが)やら前半で甘ったるい伸びやかな印象を与えられる。
そしてそれがトッチラカッタまま。
個人的な好みで言えば、出だしの雰囲気からすれば誰も死なせないで欲しかった。ラストシーンが印象的なだけに勿体無い気がする。
もう一作の「和蘭囃子」は浣腸と虫下しの連発でイヤハヤナントモ…まぁ「春秋」よりはスッキリして読みやすいか。
ただ「西から江戸に向かう主人公が女道中師に懐中の五十両を奪われるが気にしない」「むしろ女を助けてやり惚れられる」という道具立てが同じなのがね。手抜きと言われても当然だわなぁ。