
『警察署長』Chiefs
訳:真野明裕
早川書房
平成21年11月17日読了
舞台は米国ジョージア州の架空の街デラノ。その街の初代から3人の警察署長を主人公にしたミステリー…の筈なのですが、むしろ面白さは別でした。ガキの頃に初めて読んだ時はミステリーとしての謎解きや犯人の歪み具合などが食い足りず(それは今でも)印象に薄い作品でしたが、大人になって再読してみるとそれなりに味わい。
思うに本当の主人公はデラノの街か、または街の有力者である銀行家なのではないかしらん?
全編を通じて大人として登場するのは彼と他に数人ですし、一番顔を出すのは彼です。街の草創期から開発に立ち会い更に警察署長の人選やらなにやらと狂言回しのような役回りとでも言いましょうか。
ガキの頃には期待していたミステリーとしての要素ですが、再読するとむしろ邪魔に思えました。せめてもう少しセンセーショナルではない事件の方が良かったんじゃないかなぁ。変に其方に気が散ってしまう。
ちなみに警察署長は物語を繋ぐ経糸の役割程度でタイトルには相応しくないのではないかと思ったのですが、おぉっ!アイツもか…と気がつきました。ならば妥当だと思い直したのですが、現題は複数形。ならばコレは僕の深読みか(未読の方には意味不明でスイマセン)。
【関連作品】
『草の根』初代警察署長の孫が主人公です…がねぇ。
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