
『逆軍の旗』
文春文庫
平成21年5月1日読了
表題作は本能寺の変前後の明智光秀を扱っており、他の作品も有名無名を問わず史実を扱っているそうです。いずれも藤沢タッチが堪能出来ますが、あとがきで著者自ら書いている通り確かに「書かずもがな」の感は否めないですかね。
特に表題作を除く三作がねぇ…史実を積み重ね続けるコトによる迫力は吉村昭には敵いません。まぁ対抗しようなんてつもりは無かったでしょうが。
ただし表題作だけは別でした。
史実を元に状況証拠から空想しているような歴史小説ではなく、生身の人間としてのアヤフヤさが非常にリアルでした。光秀の謀反については黒幕が居たとか謀略が有ったなど推測して楽しむのも良いでしょうが、真相は…こんな感じかもなぁ?
【関連作品】
本能寺の変に関係する作品はコチラ(割と読んでますね、興味ない筈だったけど)
『信長と秀吉と家康』池波正太郎
→あんまり信長を英雄として扱われると反感を持ってしまうのですが?
『花落ちる 智将・明智光秀』笹沢左保
→本能寺の変を反逆する側から描いた作品。僕としては本書の信長像に説得力を感じました。
『反逆』遠藤周作
→松永久秀、荒木村重、明智光秀と続く信長への反逆の歴史と秀吉の“天下取り”まで。
『秀吉と武吉 目を上げれば海』城山三郎
→前掲書では背景でしかなかった毛利方の様子が描かれています。本能寺以前から関が原の合戦まで。