
『長門守の陰謀』
文春文庫
平成22年2月11日読了
短編集なのですが、表題作に違和感が有るんですよね。本書に収録する、というか表題作にする程のモノかと。まぁ僕の場合は歴史小説となると吉村昭に傾倒しきっているものでチョイと辛くなるんで仕方が無いですが。
むしろ僕の中の藤沢周平だったのはやはり市井もので、特に幼馴染への恋心を描いた「春の雪」と、感じ入るとは僕もオッサンになったもんだと思わされた「遠い少女」の2作が印象的でした。
特に前者の最後は辛い…。自分のしたコトに後悔しない女性に対して、簡単にダメになってしまう男の弱さよとも思いますし、また荒んでしまった登場人物のその後も気になるし(立ち直るようにもダメになるようにも思われる、この辺りは人それぞれでしょう)。
しみじみと感想を分かち合いたいところですが…相手が居ないんだな、コレが。