
『シャーロック・ホームズの思い出』The Memories of Sherlock Holmes
訳:延原謙
新潮文庫
平成23年12月24日読了
やはり面白い。なによりも必ず殺人が起きないのがね、とりあえず殺しとけ!ぢゃねぇ。
興味深いのはホームズの失敗を描く「黄いろい顔」や犯人を捕まえ(られ)ずに終わるモノでしょうか。未読無知の頃に思い描いていた脅威の名探偵ではないのがむしろ楽しいくらいです。
気になる「最後の事件」ですが、なるほど作者がいかにホームズに疲れていたかが窺われて面白い。その直前の「海軍…」が妙に長く二回に分けたのが引き延ばしに感じられたのだが、あぁ勤続披露(即ちネタ切れ)なんだなぁと。
いずれ書かれるべき巨悪モリアーティー教授との対決シリーズの序章である…なら別ですが、単品として読むと「嫌ってくれて結構だゼ」ってな別れ話に思えます。もっとも同時代の読者は予告編としか受け取らなかったんでしょうが。
おかげで更に読めるんだから感謝至極ですね。
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