
『シャーロック・ホームズの事件簿』The Case-Book of Sherlock Holmes
訳:延原謙
新潮文庫
平成24年3月17日読了
目先を変える為にか書き手がワトソンではなく、ホームズ自身だったり三人称を用いたりしていますが、やはりワトソン筆こそが面白さなのだと納得させられます。
ホームズの一人称では読み物としての面白さに欠け、三人称は寂しい(エピローグ的な一作では非常に効果的でしたが)。
ただそれが同一人物によるとなると、書き分けが達者だと感心しきり。例外が例外として少なくて良かったなぁ。
作品の評価としては玉石混交でしょうが、個人的には型がバラバラなのが愉快でした。22世紀にでもなれば多少はリアルであろう、当時としてはヤッチマッタ「這う男」や、発端で掴みつつ結末では放り出す「ライオンのたてがみ」などはミステリーの枠を破る愉快さでした…それだけ、なんですがね。
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