
『彫師伊之助捕物覚え 消えた女』
新潮文庫
平成20年10月10日読了
解説に言われるまでも無く「成る程、大江戸ハードボイルド」ってな感じの長編です。かつては凄腕の岡っ引だった主人公が、恩人に頼まれて人探しをしているうちに事件に巻き込まれていく…と言うとイカニモでしょ?
本書はそのイカニモなハードボイルド的世界を、江戸の街に舞台を置き換えて展開しています。
で、感想は…作者にとって新しい挑戦だったらしく、むしろ主人公より作者の方が暗中模索な印象を受けました。
もちろん手練れの藤沢周平ですからそれなり以上の出来なのですが、藤沢周平の域には達していないというか…もう少し削り込んだ方が良かったんじゃないか?と思いました。ちょいと長い気がするんですよね、贅肉はついていないものの。特に体術を使っての格闘シーンは、圧倒的な迫力を持つ剣術描写に比べるとまだまだなんじゃないか知らん。
ただ続きが気になるのも確かです。
PR