
『又蔵の火』
文春文庫
平成19年2月11日読了
初期短編集だそうで、とにかく陰気臭いコト夥しい。ただ社会主義リアリズム風にメソメソウジウジしていないのでハードボイルド作品を読んでいるような気分させられます(でも違うんだろうな、こんな感想は)。
作者自身の鬱屈した気分が反映されている気がするのですが、どうなんでしょう?
表題作以外の4作品は“やくざ物”とでも言いたくなるジャンルで殺伐とした江戸の街が怖いです。なんだか時代劇や落語で憧れていた街の暗部を見せられた気がしました。
面白いんですけどね、ただ読後感は荒涼としている気が…。
【蛇足】
僕の出身地である鎌ヶ谷(当時は釜ヶ谷)が出て来たのには驚きました。浮世絵などで街道筋を辿り見付けては喜んでいたのですが、こうして小説で出会うとまた別ですね。
ちなみに扱いは“ど田舎”としてでした。そのマンマだなぁ。
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