
『浮生六記 浮生夢のごとし』
訳:松枝夫
岩波文庫
平成21年6月3日読了
清朝末期の文人による回想記…とでも言うべきモノなんですが、訳のせいか非常に読み易く楽しめました。凝って入り組ませた訳でもないのでしょうが、しかし構成も立体的で素晴らしい。
まず最初に愛妻との思い出を語り、次にその妻と楽しんだ趣味についてと続きます。
三記でツキの無かった人生について、その漂泊の中で訪れた名所旧跡の感想が四記で語られているのですが直前に語られた悲しみが隠し味となり楽しいだけの話になっていません。
飾らない言葉で同時の生活振りが語られており、史料としても一読に値するのではないでしょうか?
この後に琉球紀行などが続いていたそうですが、紛失して現在は読めないんだそうな。ただでさえ機会が少ないのに、更に清朝の文人による幕末の琉球紀行って…読みたかったなぁ!
【関連作品】
『夢酔独言』
雰囲気はまるで違いますが、思うに任せて書いた面白さという点は同じです。…同じなのはホント、それだけですがね。
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