
『追込』In the frame
訳:菊池光
ハヤカワ文庫
平成23年12月12日読了
さすがディック・フランシス!という感じです。折り目正しいとでも言いましょうか。
開巻劈頭の見事さと、主人公(と言うか、今回は従兄ですが)に災厄が降りかかる導入部。そして徐々に現れてくる疑惑…と展開はじっくりと進みます。終盤には主人公が手の内を隠して“一発勝負”に出るのですが、この辺りはミステリーのお楽しみの一つであろう作者との真相暴きの知恵比べでもあり、冒険小説ならではの俺ならどうする?な臨場感も有ります。
前半の展開がゆっくりと進むおかげで自立した主人公の人柄や魅力的なわき役たちに馴染めるのもナニヨリ。
解説に一つ付き合うなら本作には色々な夫婦の姿が出て来ます。ただなぁ、主人公が渦中に飛び込むきっかけとなった従兄夫婦は少し理想的過ぎないか…いや、既婚者としては地雷を踏みそうな発言ですが。
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