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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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藤沢周平『又蔵の火』


『又蔵の火』
文春文庫
平成19年2月11日読了
初期短編集だそうで、とにかく陰気臭いコト夥しい。ただ社会主義リアリズム風にメソメソウジウジしていないのでハードボイルド作品を読んでいるような気分させられます(でも違うんだろうな、こんな感想は)。
作者自身の鬱屈した気分が反映されている気がするのですが、どうなんでしょう?
表題作以外の4作品は“やくざ物”とでも言いたくなるジャンルで殺伐とした江戸の街が怖いです。なんだか時代劇や落語で憧れていた街の暗部を見せられた気がしました。
面白いんですけどね、ただ読後感は荒涼としている気が…。
【蛇足】
僕の出身地である鎌ヶ谷(当時は釜ヶ谷)が出て来たのには驚きました。浮世絵などで街道筋を辿り見付けては喜んでいたのですが、こうして小説で出会うとまた別ですね。
ちなみに扱いは“ど田舎”としてでした。そのマンマだなぁ。
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藤沢周平『喜多川歌麿女絵草紙』


『喜多川歌麿女絵草紙』
文春文庫
平成22年3月8日読了
好きでアレコレと作品を読んできたものの、実在した人物を扱ったモノはどれも今一つ好きになれませんでした。なんてなく構えているような印象が有るんですよね。
そういう次第であまり期待しないで読んだ本書ですが、裏切られました…もちろん良い意味で。
作品そのものは勿論、面白い。思わず引きずり込まる導入部に始まり場面展開の切れ味の良さ、そしてサゲの見事さとドッシリと残る後味(なんか変な表現だなぁ)。
ただ一番興味深かったのは、歌麿や馬琴が段々と作者の分身になって行くような感覚でした。
未だ目が出ない自分への不安と、それでも追い立ててくる内なる自負。またいずれ書けなくなるであろう不安のようなものが妙にリアルに迫ってきました。

藤沢周平『彫師伊之助捕物覚え 消えた女』


『彫師伊之助捕物覚え 消えた女』
新潮文庫
平成20年10月10日読了
解説に言われるまでも無く「成る程、大江戸ハードボイルド」ってな感じの長編です。かつては凄腕の岡っ引だった主人公が、恩人に頼まれて人探しをしているうちに事件に巻き込まれていく…と言うとイカニモでしょ?
本書はそのイカニモなハードボイルド的世界を、江戸の街に舞台を置き換えて展開しています。
で、感想は…作者にとって新しい挑戦だったらしく、むしろ主人公より作者の方が暗中模索な印象を受けました。
もちろん手練れの藤沢周平ですからそれなり以上の出来なのですが、藤沢周平の域には達していないというか…もう少し削り込んだ方が良かったんじゃないか?と思いました。ちょいと長い気がするんですよね、贅肉はついていないものの。特に体術を使っての格闘シーンは、圧倒的な迫力を持つ剣術描写に比べるとまだまだなんじゃないか知らん。
ただ続きが気になるのも確かです。

藤沢周平『風の果て』


『風の果て』上下2冊
文春文庫
平成21年12月20日読了
最初は面白いかもしれないと思った構成ですが、さすがに現在と過去を行きつ戻りつし過ぎではないかしらん?
ちょいと読むのが面倒になりかかりました。主人公に今一つ好感が持てないのも読み進むのにシンドカった理由の一つです。
全体としては興味深い設定では有ったのですがね、なんか残念な。
勝手な推測ですが、執筆時の作者は体調不良だったのではないかと思ってしまうような出来に思われました。

藤沢周平『秘太刀馬の骨』


『秘太刀馬の骨』
文春文庫
平成年8月28日読了
それなりに楽しく読んだのですが、解説が蛇足…というか、足だけじゃなく羽まで描いています。
物語は馬の骨と呼ばれる秘太刀の使い手の探索が経糸の一つなのですが、その使い手の正体について解説者は一人の人物を指しています。しかし具体的に名前などを明記するのではなく思わせぶりなだけですし、根拠をまるで書いていません。ただへらへら笑っているだけ。その人物ではあるまいと思うモノからするとフザケタ話で不愉快にすらなりました。
まぁ僕がこの解説者が嫌いなだけかもしれませんがね、しかし最悪になっちまった…残念だなぁ。

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