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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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ウィルキー・コリンズWilkie Collins『夢の女・恐怖のベッド 他六篇』


『夢の女・恐怖のベッド 他六篇』
訳:中島賢二
岩波文庫
平成21年3月28日読了
全くの無知でお恥ずかしい限りですが、著者はディケンズと同時代の人気作家だそうで、推理小説の太祖とも言える存在だそうです。そう言われてみれば確かにソレらしい仕掛けは有りますが、謎解きとかスリルなどが盛り込まれているという程度で今日の推理小説を期待してはいけないでしょう。
まぁ期待して読むヒトも少ないでしょうが。
かく言う僕自身が推理小説の愛好者ではないので、むしろこの程度の方が読み易くて良かったです。全体としては他愛も無い粗筋ばかりなのですが、それでも読めてしまうのは多分僕が古い小説を好むからでしょう。
ただ表題作の『夢の女』は怖かったなぁ…嫁姑に絡むのですが、夢は夢でも悪夢です。
【関連作品】
『人間の絆』
特に関連が有る訳でもないのですが、人生の織物に例え禍福の出来事をその模様である…としているのが共通で面白く思いました。
まさかモームがパクったんじゃないよね、と小さいことを言ってみたりして。
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ウィルキー・コリンズWilkie Collins『月長石』Moonstone


『月長石』Moonstone
訳:中村能三
創元推理文庫
平成23年1月27日読了
久々に眠いのを押して読む本に出会いました。
19世紀半ばのイギリスが舞台の推理小説ですが、所謂推理小説ではありません。令嬢の誕生日に遺贈されたダイヤモンドの盗難事件が主たるテーマでは有るのですがその事件に絡む様々な登場人物たちがまた興味深く、謎解き一辺倒の知恵比べモノとは違います。
密室トリックやら用意周到な犯人と名探偵との知恵比べの類が好きな方には果たして不満でしょうが、小説としては非常に面白い…んですが、やや描写がくどいので少々とっつきにくくも有りますが。もっとも書かれたのも19世紀ですから。
とにかく面白く読みましたが、他人にはお勧めし辛いのも確かです。なにしろ長いんで。

ゴーゴリNikolai Vasilievich GogolНиколай ВасильевичГоголь『肖像画・馬車』


『肖像画・馬車』
訳:平井肇
岩波文庫(昭和13年6月15日第三刷)
平成19年4月12日読了
以前より本を読んでいて参考になる箇所には後日読み返せるよう、そのページに付箋を挟むようにしています。もっとも滅多にそんなコトはしないのですが、『肖像画』では短編なのに3箇所にも挟んでしまいました。
備忘を兼ねて皆様に紹介がてらココに転記しようかとも思ったのですが、後日玩味熟読して多少とも身に付いてからにしたいと思います。中途半端な理解の現状でソレをしたら忘れてしまいそうなので。
全体的にアッサリと描かれている感じで読み易く、お薦めです。話も面白いですし。こういう本が古書店で運良く見付けられるなんて幸せとしか言い様が有りません。

ゴーゴリNikolai Vasilievich GogolНиколай ВасильевичГоголь『死せる魂』Dead Souls


『死せる魂』全三冊Dead Souls
訳:平井肇 横田瑞穂
岩波文庫
平成21年4月12日読了
いや面白かった!意外ですけどね、ロシア文学の暗くて長くて読み辛いという印象(しかし嫌いではない)は、ドストエフスキーが諸悪の根源なんだなぁ…と改めて思いつつ爽快に読了しました。
爽快ってのも不適切かな?
得体の知れないチチコフなる主人公が目的を明らかにしないまま、既に死んでいるものの戸籍というか帳簿上は生きているコトになっている農奴を買い漁る様子を描くというのが骨子です。で、それぞれの相手にロシアの現状(と言っても当然執筆当時かその少し前、いずれにせよ19世紀半ば)を戯画化しているのですが、これが面白いんですよね。
そしてその目的と正体を明かすタイミングが上手い。
第一部の終盤に作者自ら述べているところによると本来は三部作の構想だったらしいのですが、実際には未完の第二部で中断しています。
しかしコレはコレで良かったんじゃないでしょうか?
なんとなく説教じみて来かけていたので、コレはちょっとなぁと感じ始めたところで終了…ですから。完成していたら単なるお説教になっていた気がします。ミロのヴィナスと同じで、未完だからこそと言えるのではないかしらん。
勝手な言い分ですが。

ガブリエル・コーエンGabriel Cohen『贖いの地』Red Hook


『贖いの地』Red Hook
訳:北沢和彦
新潮文庫
平成19年7月10日読了
形はミステリーですが肯定的な意味で言うと、違います。
ニューヨークを舞台に殺人事件を追うベテラン刑事…と雑に設定を書くとモロですが、そういう設定というだけで実際はもっと多面的。自分の父親を反面教師にして息子に接していたつもりが離婚して家庭そのものを壊してしまった主人公と、父親との付き合い方が判らない息子の関係がまず微妙。更にこの二人を中心に様々なタイプの登場人物が出てきますが、全てに体温が感じられます。
読み物としてはどうか、と言うと所謂ミステリーの王道としてのソレとは違いますが謎解きもちゃんと有りますし、「あ!」と思わせられる仕掛けも幾つか有ったりします。こういう“娯楽”も有るのだという感じですね。
ただ全体に抑制の効いた描写であり、作者の(ほぼ全ての)登場人物に対しての愛情や好意が感じられるので、この辺り「地味で食い足りない」と思われる方も多かろうと思います。

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