
『ストレートタイム』NoBeastSoFierce
訳:沢川進
角川文庫
平成20年5月17日読了
以前同著者による『ドッグ・イート・ドッグ』を読んで打ちのめされ、『ハイ・シエラ』で怒りに震えた僕ですが、本作の主人公にはチョイと微妙でした。
いや、絶対に面白いんですけどね。
※以下内容に触れるので未読の方は読了後に進んで下さい※8年ぶりに出所したマックスは今度こそ更正しよう、せめて悪事には手を染めるまいと決意しているものの、社会はそう簡単に復帰を認めてくれない。思うように就職とて決まりません。
オマケに保護監察官やらは偏見に凝り固まったクソ野郎で、そりゃ主人公もキレるわなぁと同情…はチョイと難しいんですよね。本作では。
処女作だから仕方が無いのかもしれませんが、この辺りの展開がパターンな感じが否めないからなんでしょうか。
もっとも最後に明かされるように回想録として書かれているのだと考えれば、主人公の言い分である訳で、その辺り深読みした方が良かったのかも、と思えはしますが。
その後結局犯罪者に戻ったマックスは大きなヤマを当てた後に全国手配の包囲網の中を奇跡的に国外脱出を果たします。そして誰も自分を知らない、追ってこない土地で静かな生活(まさに小説の前半で求めていた)を手に入れますが、退屈してしまい再びアメリカに戻り“ゲーム”を始めることを決意する辺り、所詮はというかやはりというか。
最後に一つだけ苦言を呈するとチャンと校正はするべきです。“つきの”とか“白動車”ってナンナンダか?多分前者は“次の”後者は“自動車”なんでしょうが…特に後者はイタズラかと思えますが…しかしなぁ。
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