
『小説マルコ・ポーロ中国冒険譚』
文春文庫
平成24年6月4日読了
氏の作品の感想を書くと毎回同じようになるのだが、本作も悪い意味で育ちが良い。目の前の場面をもう少し盛り上げて欲しいのに、作者の意識は先に行ってしまっている感じである。
構成や場面転換などは読み手を意識して(そりゃそうだ)くれてるのになぁ。
不満の一つとしてはマルコ・ポーロの扱い。目撃者、傍観者に留めるか、逆に激しく動かして欲しかった。確かに歴史上の人物となると好き勝手にやり過ぎるのは…と思いますが、しかし実在を疑う意見すら有る人物だけに自由にして良かったんじゃないかしら?
最後にもう一つ。ライオンの吠え声ですが、迫力不足ではありますまいか?僕も動物園で聴いたに過ぎませんが、あれは声というより雷鳴で身がすくんで動けない迫力です。
その辺りの描写をくどいくらい書き込んであると…あ、最初に戻っちゃった?