忍者ブログ

守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

井上靖『楼蘭』


『楼蘭』原題
新潮文庫
平成28年1月12日読了
開巻劈頭の『楼蘭』など西域モノは淡々とした文体が古色の壁画を読み解くようで味わい深い。ガキの頃は司馬遼太郎の爽快感も吉村昭のドスも無くて不満だったが、ぼくも老いたのぅ。
途中の『狼災記』辺りから僕の知らない顔が見え始め、誰か似た作者を探しては比べつつ読むという不毛なコトをしたのが悔やまれる。それにしても井上靖とはどんな作家なんだろうなぁ、あまり固定されたモノが無いのだが…まぁ求めはしないのだが。

ところでカバー裏で歴史作品を中心とした、と言うが広義では歴史作品集と言って良いのではないかしらん?もっとも歴史臭のさほどない明治の東北を扱ったものや江戸時代の絵画を主題にした現代の作品については異論も有ろうが。
もっとも楼蘭などについては歴史作品というより異郷の印象が強いのだが…って、僕の区分けなんかどうでも良いか。
PR

井上靖『風と雲と砦』


『風と雲と砦』
角川文庫
平成24年9月15日読了
武田氏の滅亡と言うのは非常に興味深いテーマなのだが、主人公3人全員が青臭く残念。
もっとも作者も青臭い時期だったのかもしれないが。
ずるがしこい敵役やら三枚目なぞが顔を出してくれたらまた違ったのかもしれませんが。

井上靖『敦煌』


『敦煌』
新潮文庫
平成24年5月8日読了
面白いと言えば無類の面白さだが、勿体なさもまた無類と言われそうでもあるか?
中国西域に於ける異民族との交流についてロマンを感じる僕としては、主人公趙行徳が流れて行く過程を共にするかのようで興味深い。そして軍人朱王礼の獅子奮迅振りに彼の地の風土を感じます。
乾いた文体で淡々と進むのも舞台である乾燥した砂漠に合っているのではないか、などと。
しかし一方で淡々としている、し過ぎている点に食い足りなさを感じる人も居るのではないか知らん?
序盤で行徳の西へ流れ出す様子はまるで操り人形のようで、もう少し人柄を書き込んでくれてもと思わなくもありません。王礼やらが現れて生きている人間を感じられますが。
また淡々としているだけに最大の山場が迫力をもって迫って来ますが、その山場も淡々と描かれているのがなぁ。
何作か読んだ現在はこんなモノだと判っていますが、中学時代に初めて「蒼き狼」を読んで覚えた失望感(と薦めた母親への怒り)は忘れられません。当時は司馬遼太郎が好きだったからなぁ。

井上靖『天平の甍』


『天平の甍』
新潮文庫
平成21年9月2日読了
中学くらいの頃から夏休みの課題図書として名前を知っていた本書ですが、オッサンの今になってから読んで良かったと思いました。吉村昭もそうですが、ガキの頃の僕には面白さが判らず退屈なだけでしたろうから。実際『蒼き狼』や吉村『海軍零式戦闘機』なんて退屈でなりませんでした。
事前に持っていた知識から鑑真和上がいかに艱難辛苦を乗り越えて来日されたか…という話だと思っていたのですが、主人公は高僧を日本に呼ぶべく奔走する留学僧であり、興味深いのは何事をも成し遂げえず史書に残らない脇役たちでした。
うーん、我ながら老けたなぁ…いやいや深みが増した、と思いたいんですが。

井上靖『猟銃・闘牛』


『猟銃・闘牛』
新潮文庫
平成23年2月13日読了
どれもスッキリしない感じだが芥川賞受賞時期の作品とすると、なるほど新人賞としての先見の明が証明されているのだな、と。なにしろ解説では“井上くん”だもの。
終戦直後に関西で新聞社が闘牛を企画するという『闘牛』はもっとカフカみたいに不条理にズルズルと展開していくのかと思ったが、意外に素直だなと思ったりしたのだが、一番興味深かったのが『比良のシャクナゲ』で、老人の不機嫌な混乱ぶりがブラックな笑いを感じさせたのだが、この読み方は意地が悪いかなぁ。

カレンダー

01 2026/02 03
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

ブログ内検索

最新コメント

プロフィール

HN:
上総屋:飯田守和
性別:
非公開

フリーエリア

バーコード

P R