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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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坂口安吾『不連続殺人事件』


『不連続殺人事件』
角川文庫
平成18年12月21日読了
「なんでお前が読むんだ?」と言われそうなくらいに、パズル小説。
出て来るのはほぼ全て奇人変人で、しかもその大半は死ぬ為にだけ当時要している感じ。まさにコマ扱いです。どうせなら…とココまでコマ扱いならむしろ潔くて良いのですが、如何せん折角の変人が印象に残る前にパタパタ死んでいくからバカな僕には覚えきれません。
もうすこしページを使って書いてくれても良かったのになぁ。
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佐江衆一『江戸職人綺譚』


『江戸職人綺譚』
新潮文庫
平成23年3月3日読了
勉強しました!と言わんばかりで鼻高々に感じられ、展開のわざとらしさに付いて行けなかった。
好む方は多かろうが少なくとも僕の好みではない。

シェリー・ルーベンShelly Reuben『炎の証言』Origin and Cause


『炎の証言』Origin and Cause
訳:桃井健司
扶桑社ミステリー
平成23年11月27日読了
例えば映画館でのチラシや予告編、またキャストの顔触れに惹かれて出掛けたコトは有りますまいか…いや、大抵の場合はそうでしょうが。その結果ヤラレタ経験は皆様お持ちと思いますが、本作もまさにソレです。
ぶつ切りに摘むなら楽しめますが、全体としては下手くそな編集のせいで残念な結果に終わってしまいました。
裁判や真犯人探しなどかなり盛り上がる筈が(読者もそれを期待するのではないかい?)、緩いのなんの。妙な過去形で書いているのが敗因で、現在進行形にすべきだったんじゃないかねぇと。
ちなみに訳者は某大新聞の元記者だそうで、なるほど文章が読み難い訳だと納得。ついでに言うと登場人物の兄弟姉妹の関係が、前半と後半で矛盾しています。それぞれの説明が登場人物のセリフとはいえ誤解するような設定の役割ではなく、brotherには兄と弟の別は無いそうですからコレは誤訳だろうかと思います。確認しないのかしらねぇ?また原文がおかしいのか主人公の年齢が何歳なのか混乱する箇所も有りますが、なによりの問題は「わたし」が自己紹介をしていないコトでしょう。
自分の話したい部分のみ饒舌で、最後まで他人行儀な為に乗り切れませんでした。

パトリック・ルエルPatrick Ruell『長く孤独な狙撃』The Long Kill


『長く孤独な狙撃』The Long Kill
訳:羽田詩津子
ハヤカワ・ミステリ
平成19年8月10日読了
レジナルド・ヒル名義でのダルジール警視シリーズのファンなので飛びついて読んだのですが、ちょいと畑違いかな?と思われました。
主人公は狙撃手…と言うか殺し屋なのですが、その“仕事”の場面についてそれほど執着心が無い様子なので、やや迫力に欠けます。もちろんあまりに詳しくやられると追い付かないのですが。恐らく最初に舞台設定ありきで作者の構想が始まったと思われるので仕方が無いか知らん。
ちなみにこの作品こそダニエル・クレイグ主演で映画化して欲しいんですが、どうですかね?
仕事の依頼から冒頭の狙撃に失敗するまでをモノクロのタイトルバックにして、音は機械音のみ。そして失敗直後に引退を決意して、狙撃場所から下山する道中で段々とカラーになり、鳥の声や川の音が聴こえてくる…なんて感じで(以下延々と続くので略)。

マイケル・ルイスMicheal Lewis『マネー・ボール』Money Ball The Art of Winning An Unfear Game


『マネー・ボール』Money Ball The Art of Winning An Unfear Game
訳:中山宥
ランダムハウス講談社
平成20年4月1日読了
今を去ること数年前に本書の単行本を書店で見掛け、アスレチックスが如何にして年俸が3倍の球団(ヤンキースなど)と互角に戦えているのか?というテーマに興味を覚えました。そしてついに先日、文庫版を入手して一気に読みました。
で、感想なのですが一言で言って期待外れでした。
確かに著者の言うように「打率や打点、HR数などではなく出塁率と長打率を打者の評価基準にチームを構成する」というのは目新しく、かつソレが奏功しているのには驚かされます。その点は僕などに否定し得る筈もありません。また結果をいくら見せ付けられても否定し続け、旧来の自分たちの考え方を改めようとしない他球団のオーナーや球団関係者らを「社交クラブ」として著者は否定(軽蔑というべきでしょうね、読んでみると)していますが、気持ちは判ります。
ただねぇ…僕から見ると所詮は本書の主人公でアスレチックスGMであるビリー・ビーン氏もまた同じ穴の狢ではないかと思えてなりません。
つまり彼にとっては「勝利こそ全て」であり、選手はそのためのコマに過ぎません。
その為のチーム作りの方法が、資金をつぎ込んで打率やHR数の優れた選手をかき集めるのか、自分たちの手持ちの“ポンコツ”を他球団では相手にしないような“傷物”と交換して遣り繰りするか、の違いこそあれ即ち選手はモノなのです(※“”内は本文中で使われている言葉です)。
どうせ球場に行くからには勝ち試合が観たいのは当然ですが、果たして自分たちの応援している球団の選手がコロコロ入れ替わり名前を覚えるヒマすらない…なんてコトになったら行く気が失せないものか?
むしろ本当に目指すべきは、勝とうが負けようが観客動員数が抜きん出ているNPBのタイガースなどではないでしょうか?

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