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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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ケント・アンダーソンKent Anderson『ナイト・ドッグス』


『ナイト・ドッグス』Night Dogs
訳:菊地よしみ
ハヤカワ文庫
平成19年8月4日読了
本来なら俺はベトナムで死ぬ筈だったのに…と生き残ったコトを契約不履行のように感じている主人公の“死”を描いた作品。
面白いと言うよりも良い作品と言うべきか。
一つ一つが作品として成立するであろうエピソードを惜しげもなく削り、単なる挿話としているのが効果的で、警察の過酷な勤務(個々の重大事件が同時期に平行して起こり、かつ途切れるコトもない)が迫力十分に伝わってくる。ただ主人公の過去を執拗に洗い続ける刑事や、淡い恋心の対象である女性警官とのエピソードは柱としてもう少し描きこんでも良かったのではないか?特に前者については食い足りなかった。
個人的に印象的な描写は切り刻まれた肉体の表現で、カエル、人間、犬と区別なく生き物であると言う生々しさと、更には匂いまでするようだった。
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芥川竜之介『歯車 他二篇』


『歯車 他二篇』
岩波文庫
平成23年6月14日読了
なんというか、こう病んでいるなぁ…と。精神的に疲れ果てて頼った薬で壊れたのか、はたまた?彼が現代に生きていたらどういう診断を下されたのか、また楽にしてあげられたのか(比喩的な意味でではありません)と興味のあるところですが、単純に読み物としてはシンドいですね。
「玄鶴山房」くらいならまだ辛いなぁと読めますが。

芥川竜之介『或日の大石内蔵之助 枯野抄 他十二篇』


『或日の大石内蔵之助 枯野抄 他十二篇』
解説:中村真一郎
岩波文庫
平成19年7月31日読了
不勉強なもので『羅生門』やら『河童』などでしか芥川を知らなかったのですが、いろいろと読めて知らない顔を見た思いも出来て面白かった。ただ全体的に試作品的な印象の作品も有り、長生きしていれば多彩な花を咲かせていたろうに…と残念に思わなくも無いのですが。コレって、早世したと知っているからかなぁ?
惜しむらくは基本的にある程度以上の知識や教養を必要としているので、解説の助けが無いと辛いかもしれません。僕の場合はたまたま知っている分野だったので(例えば『秋山図』では黄公望などの名前が出てくる)それほどシンドくはなかったのですが…。
解説によれば『開化の殺人』と『開化の良人』、『舞踏会』は緩やかな連環を生しているそうで、なるほどそうして読むと非常に奥行きが広がります。もちろん個別に読んでも一幕物のように楽しめますが、行間ならぬ“作品間”を読む感じとでも言いましょうか?
【関連作品】
・ピエール・ロチ『秋の日本』(角川文庫)所収「江戸の舞踏会」
前述『舞踏会』の元ネタとも言える作品。ただしネタを頂戴したと言うよりは、返歌だと言う方が正しいのかもしれません。ロチが参加し観察もしている舞踏会で、そのロチの相手をした少女の回想が芥川の作品になっています。
思えば初見は大学時代、文章表現演習の講義ででした。先生お元気でしょうか?あな懐かしや♪
・井上ひさし『不忠臣蔵』
「或る日の…」とは逆に討ち入らなかった、または討ち入れなかった人物たちを扱っています。

『フリーダムランド 』Freedomland


『フリーダムランド 』Freedomland
監督:ジョー・ロス Joe Roth
原作・脚本:リチャード プライス Richard Price
主演:サミュエル・L・ジャクソン
Samuel L.Jackson
ジュリアン・ムーア Julianne Moore
2005年/アメリカ
新橋文化劇場:平成19年6月26日
良薬は口に苦しと言いますが、本作はソレを勘違い。テーマがシリアスだからつまらなくても仕方が無いし、客はソレに耐えるべきだと言いたげで我慢がなりませんでした。
正直退屈です。
原作を読んでいても理解不能な人間関係、映像という説得力のあるメディアを無駄にする画面構成(ほとんどロングショットが無い)、セリフを喋らせておけばOKという演出…いくら役者が熱演しても逆効果でシラけたままでした。
映画化する段階でバッサリと登場人物を減らしたのは評価の分かれるところでしょうが、むしろ削るべきだったのは挿話であり設定ではないかと思われます。原作では意味のあるトコも映画では摘んだだけの意味の判らない演出になっていました。
スパイク・リーならまた違った作品に出来たんじゃないかと思わなくも無いのですが…どうかなぁ?
【関連作品】
『フリーダムランド』リチャード・プライス

『ブラック・ダリア』The Black Dahlia


『ブラック・ダリア』The Black Dahlia
監督:ブライアン・デ・パルマBrian De Palma
原作:ジェイムズ・エルロイJames Ellroy
主演:ジョシュ・ハートネットJosh Hartnett
2006年/アメリカ
新橋文化劇場:平成19年4月26日
原作と監督を考えれば入り組んだ展開もムベナルカナ?前半は情感のある演出で雰囲気に浸れたし、色彩もまた良くて心地良く観ていたのだが終盤は駆け足と言うか詰め込みすぎと言うか…付き合うのが面倒になってしまった。
[以下ややネタバレ]
何もすべての事件を解決させなくても良かったように思いました、ブラック・ダリア事件に巻き込まれて(ってのも変だな、刑事なんだから)人生が変っていく姿を描くだけでも充分だったかと思います。
まぁソレをしてしまうと作風が変ってしまうし“エルロイではない”と言われてしまうそうですが、あまりエルロイはタイプではないので考えてしまった次第です。

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