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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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ジェイムズ・パタースンJames Patterson『殺人カップル』JACK & JILL


『殺人カップル』JACK & JILL
訳:小林宏明
新潮文庫
平成21年7月13日読了
相変わらずスピーディーな展開と小説ならではの仕掛けで最後まで引っ張られてしまいます。もっともプロファイリングなんか皆無に近いのも相変わらず、ですが。
前作でもそうでしたが真犯人が堂々と顔を出しているのに読者には正体不明…なんて他では難しいか不自然でしょうね。この辺りは小憎らしい程です。
また端折り方も絶妙で、作品のテンポが速まってからは大胆な程に省略しまくります…この辺りで好き嫌いが分かれそうですが。
僕としてはフリードキンの映画のようで嫌いではありません。一々次を説明して貰ってもまだるっこしいコトが有りますしね。ただラドラム好きとしては逆で、ガッチリとした骨組みと馬力の有る演出がお好きな方にはヌルいと思います。
なおシリーズ全体を未読の方はやはり一作目からの通読をお勧めします。筋そのモノには影響はないものの、過去の登場人物が実在の人物同様に扱われているので知らないとチョイとしらけかねないんで。
ちなみに毎度のコトながら解説は不親切の極み。
次の作品の粗筋やら仕掛けをバラしてしまうだけでも非道い話ですが本書の場合、紹介だけして翻訳してません。オマケに次の訳出は別の出版社になってるし?
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ジェイムズ・パタースンJames Patterson『キス・ザ・ガールズ』Kiss the Girls


『キス・ザ・ガールズ』Kiss the Girls
訳:小林宏明
新潮文庫
平成21年7月5日読了
本作では前作と異なり心理学の博士号は余り活躍しません…というか、ソレどころじゃない設定なんですがね。評価は別れるところでしょうが、個人的には本作の方がスッキリしていて好みでした。
作者が用意した謎解きに挑戦する方々にはヒントが少ない、または適切ではないとご不満も有りましょうが、与えられた餌を食べるだけの僕には丁度良いテンポでした。終盤での“顔”の見せ方も小説ならではの描写で、ゾクゾクしましたし。
ただ主人公に判らないコトはそのマンマ書きません…ってのは巧いと言うよりズルい、かな?
ちなみに『多重人格…』の続編と言うより、第2話みたいな感じです。未読でもまるで困らないようにはなっていますが、前作の登場人物がチラリと名前だけ出て来るのはチョイとね。
ただ妻の死因が違うのはわざとかしらん?

『サンキュー・スモーキング』Thank You For Smoking


『サンキュー・スモーキング』Thank You For Smoking
監督:ジェイソン・ライトマン
原作:クリストファー・バックリー
主演:アーロン・エッカート マリア・ベロ
2006年/アメリカ
新橋文化劇場:平成19年6月5日
冒頭から作りこんだ映像で楽しいのだが、途中から正攻法になってしまったのが残念。どうせなら最後までゴリゴリとテンション高く続けて欲しかったのに。食い足りないのは主人公の活躍ぶりも同様で、もっと“喋りのプロ”としての活躍を見せて欲しかった(見せ場の一つだったろうと考えると裏切られた気分にならなくもない)。そのあたりを期待して原作を読みたくなった。
ただそれとは矛盾するようだが父と子の関係などをサラリと描いているのは助かった。ベタベタとやられたらシラけていただろうから。
【関連作品】
『ニコチン・ウォーズ』クリストファー・バックリー

『ルワンダの涙』Shooting Dogs


『ルワンダの涙』Shooting Dogs
監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ
主演:ジョン・ハート ヒュー・ダンシー
2006年/イギリス・ドイツ
新橋文化劇場:平成19年6月26日
邦題は鬱陶しいですが、秀作でした。血も涙も無い僕ですらさすがに泣きそうになりましたし、新橋文化では珍しく鼻を啜る音がするという観客の反応が有りました。
ナニよりも実話と言うのが恐ろしい。しかし実話と知らなくても作品としての評価は変らないと思います。
被害者に同情しまくっての独善的な正義を訴える訳ではなく、虐殺する側を責めるでもない。また傍観者とならざるを得ない国連軍の立場もきちんと描いていて、非常に“公平”な作品です。
そしてそれだけに衝撃的に迫ってきます。
不謹慎と取られるかもしれませんが物語として惹き付ける魅力も充分だし、観客を小馬鹿にしたサービスもなく誠実で非常に素晴らしい。虐殺のシーンそのものはリアルに見せていませんがソレがまた効果的であり、良心的な作品とはこういうモノだと思いました。柄にも無く絶賛ですが。
【関連作品】
『ホテル・ルワンダ』監督・脚本:テリー・ジョージ2004年/英・伊・南ア

マシュー・パールMathew Pearl『ポー・シャドウ』全二冊ThePoeShadow


『ポー・シャドウ』全二冊ThePoeShadow
訳:鈴木恵
新潮文庫
平成22年2月16日読了
読み終えてみれば、または粗筋だけならばそこそこの作品ではあります。僕には読み終えるのにかなりの忍耐力を必要でしたが。
版元によればアメリカ文学史上最大の謎であるエドガー・アラン・ポーの人生に於ける空白に肉迫する…んだそうです。また本作はそれだけではなくポーの作品に登場する名探偵デュパンのモデル探しも含まれており、興味の有る方には一粒で二度美味しい作品になっています(作者の結論または主張には説得力が有るように思われます)。
更に言うともっと大きな仕掛けも有りますし、一方で様々な愛の物語も描かれているという贅沢な造りです。
ただねぇ…捌き方がドの付く下手っぷりで、読んでいて苦痛な程です。舞台なら野次り倒されて当然かとも。
根本的な問題点としては作者の文才の無さが挙げられます。読んでいて情景が浮かばず、道案内に例えるなら行き先どころか現在地すら満足に説明出来ない。
加えて作品全体の構成が悲惨で読み辛いことこの上ない。
娯楽的要素が邪魔でならず、本来の出発点であろうポーの謎解きがオマケ(敢えて言えば蛇足)になってしまっています。
せめて謎解きの短編とフィクションの長編との二部構成にでもすれば良かったのに?更に言うと仕上げは本職に任せる分別が欲しかった。
出来ないのが素人の浅ましさなんでしょうが。

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