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守和の観た読んだ観た

上総屋:飯田守和の感想録ブログです。 (リンク先から徐々に転載もしつつ)アレコレと感想を綴っていきたいと思います。

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貫井徳郎『慟哭』


『慟哭』
創元推理文庫
平成18年11月2日読了
面白いと言えば非常に面白いが、つまらないと言えばムチャクチャつまらない、一言で言うと勿体無い作品。
連続幼女誘拐殺人事件を追う警察側と、心に穴の空いた男の魂の遍歴(で良いのか?)が交互に語られていくのですがその二つの道が最後に出会い驚愕の結末に…ってのは確かにそうです。仕掛けには正直驚きました。
パズル好きな読者ならオチは読めたんじゃいか?なんてのは別にして、僕が不満に思うのは描写の薄さです。
もっと人物が深く描き込まれていれば更に絶叫したくなったのでしないかと残念でなりません。
作者は当時25歳でコレがデビュー作だったそうですが、40歳を越えた辺りで書き直してくれないか…と期待していたりして。
(謎解きパズル小説の方向に走ってしまっているのだとしたら僕とは無縁の世界なのでドーでも良いのですが)
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野上豊一郎『クレオパトラ』


『クレオパトラ』
丸岡出版社
(参考:昭和16年12月5日初版発行)
平成19年7月7日読了
主役のクレオパトラが出てくるまでが長いんですが、実質は短編集なので許容範囲でしょうか。
個人的には知識が無い時代と人物を扱っているので、なかなか判り辛いのですがそれでも面白く読めました。思うに現地の遺跡を実際に訪れた筆者の、独自の解釈で描いているのが要因かと思われます。
ちなみに筆者は作家野上弥生子の夫で英文学者、また能楽研究の権威でも有ったそうです…で、なんでエジプトなのよ?と思わなくもないんですが。

西丸與一『続法医学教室の午後』


『続法医学教室の午後』
朝日文庫
平成20年10月19日読了
知らない世界を覗いてみたいと思うのは誰にでも有る好奇心ですが、前作はともかく本書はソレを満足させてくれません。
言葉は悪いですが「典型的大学教授」の文章で、その鼻につくお高くとまった文章は世間を見下しているのが露骨に出ていて気分が悪くなります。面白い筈のネタも、その臭気で腐っています。

ねこぢる『ぢるぢる日記』


『ぢるぢる日記』
二見書房
平成20年12月1日読了
非常に面白く読んだのですが、時々コレって良いのか?とドキドキさせられもしました。
一粒で二度美味しい♪
…なんて言えないよなぁ。その辺りの毒気が良いのですが。

スポーツ・グラフィック ナンバー編『ベスト・セレクションⅠ』


『Sports Graphic Numberベスト・セレクションⅠ』
文春文庫PLUS
平成24年1月12日読了
言っちゃナンだが改めて読むと判らない文章が多く、その時限りに読み捨てるべきではないかなどと思わせられた。もちろん執筆者は今を伝えようとしているのだから仕方がないとも言えるが、出版しちゃったらねぇ。
傑作の呼び声高い「江夏の21球」にしても、臨場感を味わいたい野球好きの気持ちが判っているとは言えない。
さすがと思わせるのは沢木耕太郎で「普通の一日」は印象深い。景色が見えるんだよなぁ。
新人賞の受賞作も掲載されていたが、本職のライターより素人の方が興味深く読めた。文章やらテーマやらを言い出せばそれ以前のページに掲載されている“プロ”の筆にはかなわないが、再読するに値する、少なくとも今でも読めるのは彼らの作品だった。

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