
『テス』Tess
監督:ロマン・ポランスキー
原作:トマス・ハーディ
主演:ナスターシャ・キンスキー
1979年/フランス・イギリス
CATV:平成19年2月27日
ロマン・ポランスキー監督作品としてではなく、トマス・ハーディ作品の映画化として観ました。故に食い足りませんでした。原作をなぞっているだけのようで、登場人物にもっと肉付けをして欲しかったと残念でなりません。映像は奇麗だったのになぁ…。
個人的には肉体と精神について突っ込んで欲しかった。
例えばテスを弄ぶアレクですが、家族から愛されずに育ち今までも村の娘たちを“モノ扱い”する付き合いかしてこなかったのでは無いでしょうか?自分がそのようにしているから当然相手からも同様に扱われており、テスが初めて自分を人として反発してくれた相手だったのかも。
またテスがエンジェルを拒み続ける理由はアレクとの間に不義の子を生したと言うだけではなく、憎む相手に開発されてしまった自分の肉体への嫌悪と言うものが有ったのではないか?この辺り男の僕としてはナンとも言い様が無いのですが。
テスと結婚はしたものの過去を告白されて一度は逃げてしまうエンジェルは、実は女性経験が無いかそれに等しく年下のテスの経験に怯んでしまったのではないか?また経験の少なさ故の潔癖症で無意識に嫌悪してしまったのかと。
テスがアレクを刺殺する顛末を原作では書いていませんが、アレクのエンジェルへの嫉妬ではないかと思います。
自分がこんなに愛しているのに、夫婦も同然に一緒に暮らしているのに、なぜアイツの方が良いのだ?と狂いついには弾みで…つまりは事故であったのですが、自分が望んでいたことなのだとテスは自分の犯行と認める。
もちろん異論は多々有りましょうが、僕の解釈としてはこんな感じです。
【関連作品】
『テス』ハーディ