
『1983ゴースト』Nineteen Eighty-Three
訳:酒井武志
ハヤカワ文庫
平成18年12月27日読了
前三作とは異なり一人称、しかも“現時点の”ではない。一人称の章も有るのだが、他にも三人称やナレーター(と思しき話者)が登場人物の耳元でその行動を唱え続ける章と語り口は三様。加えて一人称では現在と回想が交錯していて、不親切この上ないコトは確かである。
加えて前作までとは異なり単体で作品として成立しているかと言うと、ソレも無い感じ。四本目の柱と言うよりも、三本の柱の上に乗る屋根、というのに近いのではないか?
個人的には前作と同様のテイストで進めて欲しかった気がする。
合わないヒトは一作目の三分の一も読んでいないだろうし、ココまで付き合ったからには今までのパターンを肯定しているのが前提で構わないだろうから。
ただし、四部作の纏めとして読むとアレコレと見えて来ます。もちろん解決させず謎のままの部分も有るのだが、それはまあ作者のスタイルでしょうから良しとして。
もしコレからシリーズを読み始める方には人物関係をメモしつつ読むのも一興であろうとお奨めします。少なくとも頭に残っているうちに進めるように一気に行って頂きたいですね。
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